MUNCH ITへの思い
BOASTERのホームページでは既にご紹介させていただいたのですが、私とグラフィックデザイナーの前田大介氏と「MUNCH IT」というルアーフィッシングのムック本を製作しリリースさせていただく事となりました。
伝えたい思いもあり、長くなってしまいますがお付き合い頂けたら幸いです。
まず本を製作したいという思いより、私達のようなルアーフィッシングの専門誌が欲しいというところから始まりました。
私達のような木を削ってルアーを製作するというアナログでビジネスとは呼べるようなものではなく、釣具でありながらどちらかと言うと画家や陶芸家さんのようなアート的要素も持ち合わせた決して大衆向けではない本を、この本が売れないと言われる時代に誰が取り上げてくれるのか、というところから考えた末、DIY精神ではないですが、自分たちで作るしかないという結論に至りました。自費出版という壁はとても高いものではありますが、自分たちで作るという事は広告主がいるわけではないので専門誌の理想であるということでもあります。
そして一緒に企画し製作した前田氏は「SNAP & SARUKAN」というアパレルや釣りに関係するアイテムを製作しているメーカーの代表であり、フリーのグラフィックデザイナーでもあります。ファッション雑誌の編集や会社ロゴのデザイン、広告製作など幅広くご活躍されています。私にとって彼との出会いが大きくこの本が現実的になった大きな出来事でした。
彼は既存の釣り雑誌にはなかった美しさと斬新な編集の仕方、カバーデザインから洋書のような大胆な顔を作っていただき、僕らの世界感が伝わるMUNCH ITに仕上げてくれました。
私は「HUSKY MUSKY」さんが閉店される前にこの本の企画をして、多くの方々にご相談にのっていただき、すでに取材も始めておりました。はじめは一人でコツコツ作れたらという思いでした。それが地元の大切なトップウォーター専門店であるHUSKY MUSKYさんが閉店されるのをお聞きし、まず何をやるべきか考え、専門店のない名古屋で皆が集ることが出来る場所を作ることから始めようと決意して「BOASTER CAFE」を開店致しました。
開店をしたものの、ルアー製作と共に忙しい日々を過ごさせていただいていましたが、やはり本のことは頭から離れず、もやもやと数か月過ごしていました。そこで偶然にも現BOASTERのスタッフである南氏に出会い共にお店の運営を協力していただき、同時期に4Sの和田さんからご紹介いただいた前田氏が別件もあり名古屋に来ていただけることになりました。本のお話しをしてみると是非一緒にやっていただけるという事になったことが大きな第一歩でした。
何故、本の売れない時代に本でなければいけないのか、皆様にお伝えさせていただければと思います。それは書籍として残したいと思うくらいの方々に出会ったこと、あまりにも早すぎる情報化の時代にスマートフォンやPCのウェブマガジンでは伝えることが難しい彼らのスタイル。書籍にしてご紹介させていただく方々の仕事への取り組み方、釣りへの情熱を知っていただき、これからまた良いシーズンに入る今、私達の釣りの楽しみ方、道具の選び方など再度考える機会になっていただければ嬉しく思います。
5年後、10年後に振り返った時、決して見劣りすることのない彼らのスタイルを切り取って残していくことがこの本の役割であり、私が昔から作りたかった釣りの書籍です。
私も尊敬する今回取り上げさせていただいた松山氏、嶋崎氏、高井氏の3者の方々は10年以上この世界で仕事を続けています。3者の取材を通して学ぶべきことは多く、これからも焦らずゆっくりとルアー製作も釣りも本の製作も、ひとつひとつ確実に歩んでいけたらと思います。
長々とお付き合いいただき申し訳御座いませんでした。
何卒よろしくお願い申し上げます。
釣具店に並ぶのは2月20日予定となります。
名古屋キープキャストでも本を販売させていただく予定です。
私と前田氏の思いですが、お近くの釣具屋さんへ足をお運びいただき店長さんとの会話も楽しみながら本をお手に取っていただければ本当に嬉しく思います。
ホームページも完成致しましたので、一足お先にこちらを見ていただければ嬉しく思います。
http://munchitjapan.wix.com/mit-jp
今回取材させていただいた嶋崎さんのサマーパーティーの模様も今日のブログにアップ致しました。合わせてご覧いただければ幸いです。
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