パスートポップ、出荷完了致しました。

すでにご購入いただきました皆様、心より感謝申し上げます。

今回は3色使用したレッドヘッドを新色で塗装致しました。

少しでも何か工夫すればシンプルなレッドヘッドも面白く出来ればと思います。

お一人の方にでも印象に残っていただければ幸いです。

やはり今の時代、新たな刺激を求められることも多いのですが、

いつも心がけている事は、基本の下地作り、塗装の強度であったり、木材の重さであったり、目には見えないところです。

ルアーの種類によって木材が変われば、下地のコーティング回数を調整したりもします。

私がルアービルダーとして始めた頃は、

先輩ビルダー方のルアーを分解して研究をしましたね。

それだけウッドルアー作りの基本に注目されていた時代だったかもしれません。

どこのルアーは塗装が強くて、ここのルアーメーカーは色使いやブラシワークが綺麗で、

本当にウッドルアーなのか?と思うくらい、機能美に優れていたり。

 

ものを沢山見るようになるとより強い印象に残る刺激を欲してしまいますね。

それは私も同じで、何か新しいアイデアや工夫が生まれないかなぁと46時中考えています。

 

だけど10年近くやらせていただいて少しづつルアー作りの基礎が固まりつつあり、私のルアー作りにおいて一番大切にしている事は、作業の一つ一つを丁寧にこなすという事だと改めて実感しております。

それは先ほども述べさせていただいたのですが、ばらつきの多いウッドルアーの選定から始まり、加工においても今回のポッパーであれば、カップのエッジ加工や、ウェイトバランスの調整。

下地作りに入れば数回のウレタンを吹き付け一つの厚い層に仕上げて完全乾燥する前に塗装に入り、その後にも数回のコーティング。

強制乾燥をさせてからリグ組。

もちろんウッドの割れを防ぐためにリグの穴もコーティングを施します。

最終コーティングにはチリ一つ入らないように細心の注意を払い仕上げます。

塗膜のレベリングにも注意します。

全てのウレタンを極力厚い一層に仕上げるために作業の流れと完成した時のルアー重量を計算し確認した上でサンプルを完成させてから、商品の製作に入ります。

マンチイットにも自身の意見として書かせていただいておりますが、

時代の流れ、ものの流れが速すぎて、

ハンドメイドルアーにおいて一番大事な部分を抜かしても済んでしまうような事にはなってほしくないと切に願います。

マンチイットにご出演いただいたビルダーの方はじめ、見えないところにとても時間と労力をかけているからこそ木材に針をつけたルアーが数千円という高価なお金をいただけるものになるのだと、私はこのような先輩方から見て学んだ気がします。

綺麗で強くて美しく釣りをしたくなるようなルアーを作れるように、来年も変わらずルアー作りを突き詰めていきたいですね。